素人しろうとの仲間での玄人くろうとながら、この連中に比べては先生と徒弟でしの相違がある
されば鹿狩りの上の手順などすべて猟師の言うところに従わなければならなかった。
さていよいよ猟場に踏み込むと、猟場は全く崎みさきの極端
はずれに近い山で雑草荊棘けいきょく生おい茂った山の尾の谷である。
教えて師匠さん
僕は始終今井の叔父さんのそばを離れないことにした。
人よりも早く犬は猟場に駆け込んだ。
僕は叔父さんといっしょに山の背を通っていると、たちまちはげしく犬のほえる声を聞いた
『そら出た、そらあすこを見ろ、どうだ鹿だろう、どうだどうだ、ウン早い早い。』と叔父さんの指
さす方を見ると、朝日輝く山の端はを一匹の鹿が勢いよくむこうへ走ってゆく
その後をよほど後れて二匹の犬、ほえながら追っかけて行く。
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画に書いた鹿や死んだ鹿は見たが、現に生きた鹿が山を走るのを見た
僕これが始めてだから手を拍うってよろこんだ。
僕のよろこぶさまを見て今井の叔父さんはにこにこ笑ってござった。